ショートはまずい 空売りを選択する投資家が長期的に貧しくなる理由

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はじめに 相場の下落に賭けることの危険性

株式市場が過熱し、日経平均株価が58000円といった高値圏に達すると、下落を見越してショート(空売り)を仕掛けたくなる誘惑に駆られる投資家は少なくない。

しかし、30代、40代の投資家にとって、ショートは資産形成を加速させるどころか、壊滅的な打撃を与える毒薬となる可能性がある。

短期的には爆益を得ることもあるが、多用すると長期的には確実に貧しくなる。

実際のところSNSでは空売りやダブルインバースETFなどの買いで大損をしている投資家をよく見かけるようになった。

有名どころでは卓球暴威の水谷さんなども爆損画像を公開している。

本記事では、ショートを選択する投資家がなぜ長期的に貧しくなりやすいのか、その構造的な理由とリスクを解説する。

1. 期待値がマイナスであるという数学的事実

株式市場の歴史を紐解けば、短期的には調整局面があるものの、長期的には経済成長とともに上昇し続けてきた。この事実は、ショートという戦略が本質的に期待値がマイナスの勝負であることを意味する。

世界経済の成長は上向きである

世界全体のGDPや企業の利益成長を背景に、主要株価指数は長期的に右肩上がりの軌跡を描く。現在の米S&P500指数の過去10年間の平均騰落率が高いことを見ても、市場に逆行するショートを持ち続けることは、成長という強い潮流に逆らって泳ぐようなものである。

損失は無限大、利益は限定的

買い(ロング)の場合、損失は投資額までに限定されるが、利益は数倍、数十倍に膨らむ可能性がある。対してショートは、利益は株価がゼロになるまでの100%に限定される一方、株価が上昇し続ければ損失は理論上無限大に拡大する。この非対称なリスク構造が、投資家の破滅を招く要因となる。

2. ショートを維持するための高すぎるコスト

ショートは単に下落を待つだけの戦略ではない。維持するだけで資産を蝕む複数のコストが存在する。

逆日歩と貸株料の負担

空売りを行うには、証券会社から株を借りる必要がある。この際に発生する貸株料や、株が不足した際に発生する逆日歩は、保有期間が長くなるほど重いコストとしてのしかかる。現在の日本の政策金利が1%へと推移する局面では、資金調達コストの変化がショート戦略の収益性をさらに圧迫するリスクがある。

配当相当額の支払い義務

ショートポジションを維持している間、投資家は本来受け取れるはずの配当金と同等の額を「配当相当額」として支払わなければならない。長期的に増配を続ける優良株をショートすることは、他人の資産形成を自分の財布から肩代わりしている状況に等しい。

3. ショート戦略に潜む重大なリスク

ショートを選択する場合、以下のリスクを常に意識しなければならない。

強制ロスカットとショートスクイズ

株価が急騰した際、損失拡大を防ぐためにショートポジションが一斉に買い戻されるショートスクイズが発生することがある。これにより株価はさらに跳ね上がり、投資家は本人の意思に反して強制的な損切り(ロスカット)を余儀なくされる。これにより、投資した資金が大幅に毀損する事態は珍しくない。

精神的エネルギーの浪費

市場が上昇することを喜ぶ多くの投資家とは逆に、ショート派は世の中の不幸や企業の失敗を願わなければならない。この精神的な不一致は投資において大きなストレスとなり、本業や私生活に悪影響を及ぼすデメリットがある。

4. 30代・40代が取るべき正解はロング・オンリー

余裕資金がある層が取るべき最も効率的な戦略は、やはり買いを基本とした保有である。

複利の効果を味方につける

資産が雪だるま式に増えていく複利の効果は、ロング(買い)のポジションでしか享受できない。現在の主要なインデックスファンドの信託報酬が0.1%程度まで低下している現代において、低コストで世界の成長に乗り続けることこそが、賢明な選択と言える。

暴落は売りではなく買いの好機

もしどうしても相場が過熱していると感じるならば、ショートをするのではなく、現金比率を高めて次の買い場を待つべきである。市場から完全には退場せず、上昇の波に乗り続けること。それが、数十年後の豊かな老後を確実なものにする期待を高めるのである。

まとめ

ショート(空売り)は、一時の暴落を当てるギャンブルとしては魅力的かもしれない。しかし、経済の成長という大きな力に抗い、高いコストと無限のリスクを背負う生き方は、投資の本質から最も遠い場所にある。

資産形成の正道は、社会の発展を信じ、優れた企業やインデックスを買い持ち続けることにある。ショートの誘惑を断ち切り、世界の成長を味方につける。その潔い決断こそが、投資家を真に豊かな未来へと導くことが期待されるのである。


※本記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。投資判断はご自身でお願いいたします。

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