はじめに 梯子はすでに外されている
毎年毎月産業革命的な出来事が起こり、激変する社会で生きる。そんな時代の変化についていけず取り残される人も増えてきている。
かつての日本には、確固たる社会契約が存在した。真面目に勉強して良い会社に入れば、終身雇用で定年まで守られ、引退後は国からの年金で悠々自適な余生が送れるという約束だ。
しかし、その約束は事実上すでに破棄されている。
我々が直面しているのは、自分の身は自分で守らなければならないという、残酷だが自由な自己責任の時代でもある。
1. 公的年金は破綻しないが 生活も支えてはくれない
まず、国のセーフティネットである年金制度の現実を直視する必要がある。メディアでは年金崩壊などと騒がれるが、制度自体が破綻する可能性は低い。
賦課方式である以上、現役世代がいる限り仕組みは続くからだ。しかし、問題は制度の存続ではなく、支給額の実質的な価値にある。
マクロ経済スライドという減額装置
日本の年金制度にはマクロ経済スライドという仕組みが組み込まれている。これは、少子高齢化に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整(事実上の減額)するシステムだ。
現役世代の手取り収入に対する年金額の比率は、現在の水準から将来的にかなり低いところまで低下することが見込まれている。
つまり、年金は貰えるだろうが、それだけで現役時代と同じ生活水準を維持することは極めて困難になる可能性が高いということだ。
老後資金2000万円問題が話題になったが、インフレを考慮すれば、不足額はさらに拡大することも想定される。
2. 会社はもはや 家族 ではなく 取引先 である
次に、会社という組織に対する認識のアップデートが必要だ。昭和的な家族主義経営は、グローバル競争と低成長の中で維持不能となり、ジョブ型雇用への移行とともに崩れ去りつつある。
退職金の減少と早期退職の常態化
退職金は給与の後払いという側面があるが、その平均額はピーク時からかなり減少しているというデータもある。
また、黒字企業であっても45歳以上の早期退職を募ることは珍しくなくなった。
30代・40代にとって、会社は定年まで面倒を見てくれる親のような存在ではない。自分の労働力と対価を交換するドライな取引先に過ぎない。
会社に人生のすべてを委ねる一本足打法は、倒産やリストラという外的要因で人生設計が根底から覆る最大のリスク要因となる。
3. 自分株式会社の経営者としての自覚
国も会社も当てにできない以上、我々に残された道は一つしかない。自分自身を人的資本と金融資本を運用する自分株式会社と見なし、自力で収益基盤を確立することだ。
資産運用は生存のための必須スキル
かつて投資は金持ちの道楽だったが、今や生存のための必須スキルへと変貌した。NISAやiDeCoといった税制優遇制度が拡充されているのは、国からの自分の身は自分で守ってくれというメッセージに他ならない。
給与収入(人的資本からのリターン)の一部を、株式や債券(金融資本)に変換し、そこから配当やキャピタルゲインを得る。
この複線的な収入源を持つことが、将来の不安を払拭する唯一の解となる。
世界経済の成長を取り込むことで、年利5~7%程度の運用益を積み上げ、自助努力による年金(自分年金)を作り上げることが急務だ。
不確実で不安定な時代を乗り切るには?
資産運用だけではなく、座禅や瞑想といったメンタル面の管理も必須だ。人はお金さえあれば生きていけるというわけでもない。
金があってもメンタルがボロボロでは生きていても楽しくはない。
この不確実で不安定な時代の中で生きるには今まで以上に座禅や瞑想が必要になる。座禅や瞑想のメンターを見つけるべきだ。
4. 自助努力に伴うリスクと覚悟
すべての結果に対する責任を自分で負うことを意味する。自由には代償が伴う。
市場リスクと長生きリスク
資産運用を行えば、当然ながら元本割れのリスクに晒される。リーマンショック級の暴落が起きれば、資産が半減する恐怖に耐えなければならない。
また、想定以上に長生きしてしまう長生きリスクも存在する。人生100年時代において、90歳、100歳まで生きた場合に、自分で用意した資産が枯渇しないよう、厳密な取り崩し計画が必要となる。
国や会社に文句を言っても、誰も助けてはくれない。その覚悟を持つことが、投資家としての第一歩だ。
誤った運用を行うリスク
証券会社には山のように金融商品があり、中にはリスクの高い金融商品も平気で売られている。こういったリスクの高い金融商品を買うことで資産が毀損する例が後を絶たない。
ロールモデル(見本)とする投資家は必要だ。
まとめ
今の時代は、他者に運命を委ねる不安定な状態から解放され、自分の人生の操縦桿を自分の手に取り戻した時代と考えるべきだ。30代・40代にはまだ十分な時間がある。
今日から始める資産形成という小さな一歩が、将来の自分を真の自立した人間へと変えていくはずだ。
※本記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。投資判断はご自身でお願いいたします。


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